01
「なあ、お前って一年だったよな?」
「え?わたし?一年ですけど」
いきなりわたしにそんな確認をしてきたのは赤い人、人類最強の請負人こと哀川潤さん、名字で呼ぶとかなり怒られる。怖いのでわたしは、潤さん と呼んでいる
「ふうん、そっか。」
「・・・・え、なんで?」
「いや、な。お前学校途中で終わっちまったじゃんか?」
「まあ・・・ね。教員全員死亡じゃ授業も糞もないじゃないですか」
「おう、そんなちゃんに学校行かせてやろうと思ってな。」
「今更いいですよ、別に困りませんし」
「まあまあ、そう言わずに。まだ義務教育中だろ?もう手続きは済ませてある。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?今なんておっしゃいましたか?」
「だから、もう手続き済ませてあるって」
「その前!」
「・・・・・・義務教育中?」
「・・・・・・・。」
「・・?」
「わ・・・・・・・・・わたしは義務教育は終わっています!」
「は?」
「わたしは高校一年生です中学一年生ではありません!」
「・・・・・悪ィな、ちみっこいから間違えちまった!ま、しゃーねーから中学一年生やってこい!」
あ、あんまりだ。いくらわたしの背が低いからといって高一と中一を間違えるだなんて!しかも取り消してはくれないらしい、なんで態々中学校なる場所に二回も行かなければならないの!わたしの学校は澄百合だけだ!・・・・もうないけど。
「ちなみに来週からだかんな、せいぜい愉しんで来いよ 中学生活を、よ。」
「そんな・・・・・、潤さんはわたしが零崎だと知っていてそんな無理難題を云うのですか!?」
「お前なら大丈夫だろ、あたし信じてるぜ!」
「意味がわかりませんよ!」
「ふん、行きゃいーんだよ。グズグズしてねぇでさっさと用意して逝け!」
「(漢字が違います!)」
結局わたしはもう一度中学生をしなくちゃならないらしい。ヒニルに笑う潤さんに見送られながらわたしは最低限の荷造りをするべく、現在居候している戯言遣いのアパートへ向かうのでした。