・・・・・全く持ってついていない。
京都は、そんなに雪なんて降らないと思うのに
零れ落ちそうになる溜息を押さえ切れずに吐き出した
雪なんて少しでも積もったらそりゃあ、電車やバスは止まってしまううえに、
自転車やバイクは身動きがとれない。











「雪積もっちゃったねぇ!バスも止まっちゃったし!」
「そうだよね、ほんと迷惑。」
「なんでだい!?すごくわくわくしないかい?雪遊びとか!!」
「・・・・。 早く動かないかなー」
「雪遊びしようか!あ、雪合戦する?」
「わたしに雪投げたら切り刻む。」
「ツンデレだね!」
「・・・・・・。」







基本バス移動のあたしは雪のせいで交通手段を失ってしまった
だからしばらく公園で暇つぶしでもしていようと考えたのが
いけなかったのか、最近会ってなかった兄、零崎双識に遭遇してしまった。
久しぶりに会ったせいか、いつも以上にウザイ。・・・・、・・変態だ。












「・・・ぅあー、寒い・・・」
「ん?寒いのかい!?だったら私の胸に飛び込んでくるといいよ!」
「・・・、・・・今なら痛みを感じる間も無く殺ってあげますけど。」
「うふふ、照れているのだね!可愛いねぇ」
「・・・・・。」
「うふふ、ふふ。風邪を惹くといけないからね、私の上着を着るといいよ。(にっこり)」
「・・・・。ありがとう、ございます」
「いえいえ、可愛い妹の為ならこれくらいへっちゃらさ!」







じんわりと胸にしみこんだ暖かさは、借りた上着のおかげだけではないと、想う。












・・・こんどお礼にチロルチョコでも買ってあげようかな。